婚活で無視できない「出産」の壁
「子供が欲しいから婚活をする」という方は少なくありません。そこまで子供に強い思い入れがなかったとしても、結婚後のビジョンに「夫婦と子供で仲良く暮らす姿」をイメージしない人はほとんどいないでしょう。
特に女性の場合、出産を視野に入れ早めに婚活を始める人もたくさんいます。結婚と出産・子育ては切っても切れない関係なのです。
切っても切れない関係なのですが…実際のところ、「結婚して子供をもうけ、育てられる」年齢とは、いったいいつまでなのでしょうか?
困ったことに、日本ではこの分野の教育があまり行き届いておらず、うわさ話や誤解、思い込みが絶えません。そこで今回は聞きたいけれど聞けない、リアルな「子供のデッドライン」についてお話ししましょう!
女性の平均出産時の年齢は?
まずは、女性の平均出産時の年齢についてお話ししましょう。
令和元年度の少子化社会対策白書では、女性の平均出産年齢は第一子が30.7歳、第二子は32.6歳、第三子は33.7歳となっています。いわゆる晩婚化に伴い、平均出産年齢も上がる傾向にあり、今では30歳前半での出産がポピュラーになってきていると言えるでしょう。
女性が安心して出産できる年齢は?
妊娠・出産を考えるに当たって、女性の年齢は非常に重要です。
というのも、女性が持つ卵子は年齢を重ねるに当たってどんどん減っていくのです。思春期には30~50万個あった卵子は37歳時点では2万個にまで減少します。
また、女性の妊娠しやすさは妊娠が可能になる初潮後、32歳ぐらいまでは緩やかに下降していくのですが、その後下降スピードが上がり、37歳を過ぎると急激に下降していきます。さらに、35歳ごろより卵子の質が下がる(染色体数が異常な卵子が増える)ことがわかっています。
医学視点から見た場合、女性が健康な子供を授かることができるのは大体30代前半、遅くとも37歳ごろまでと言えるでしょう。
もちろん、閉経するまで妊娠そのものは可能です。ただし年齢が上がるに従い、母体にかかる負担も増加しますし、出産後の子育てが体力的に大変になるという事情もあります。
男性の年齢も無関係じゃない!
では、男性の年齢は妊娠に関係ないのでしょうか? 実はそんなことはありません。
男性は女性と違い、閉経などのわかりやすい変化がないのですが、年齢による精子の劣化、受精可能性の低下が起こります。
実際、25歳未満の男性を基準とすると、35歳以上では一年以内に妊娠に至る確率は1/2になるというデータがあります。女性がどれだけ若かったとしても、男性が理由で妊娠に至らないというケースは決して珍しいことではないのです。
このことを考えると、男性も子供を希望する場合、30代前半に結婚し、妊活を開始する必要があると言えるでしょう。
子供を視野に入れるならば早めの婚活を
ここまで解説した通り、「結婚して子供を授かり、育てる」というライフプランを実現するためには、男性も女性も30代前半が勝負です。
結婚しても即妊娠するとは限りませんし、妊娠から出産までは約10か月あります。女性は出産時・子育て時の体力的負担も考えると、早ければ早いに越したことはありません。
残念ながら、妊娠・出産については身体的なデッドラインが存在します。
ライフプランに子供が欠かせないと考えている方はとにかく早めに婚活を始めることが大切です。