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結婚相談所を使ったトラブルとして、昨今注目を集めているのが「後妻業」です。
小説の他、映画やドラマにもなりましたので、そこから「後妻業」を知った方も多いのではないでしょうか。

物語における「後妻業」は遺産目当てに一人身になった高齢男性をたぶらかし、その後、殺害して遺産を奪うという恐ろしいものでした。

では、この「後妻業」は実際に存在するのでしょうか?
存在する場合、引っ掛からないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
本ページでは結婚詐欺と並ぶ大トラブル「後妻業」についてお話しします。

そもそも、後妻業とは?

着物の似合う後妻業の女性

最初に、後妻業とは一体どういうもので、どんな人が被害にあうのかを解説しましょう。
後妻業とは「妻に先立たれたり、離婚したりして一人身になった資産家の高齢男性に遺産目的に近づき、言葉巧みに内縁の妻となる、もしくは結婚し、その後に遺産を奪い取ったり使いこんだりする女性」のことを指します。

「後妻」という言葉は「二人目以降の妻」という意味で全く悪い意味はないのですが、2014年に「後妻業」という小説が出て、後妻業をテーマにした映画・ドラマが作られたことで「後妻業」という言葉には非常に危ないイメージがつきました。

後妻業に引っ掛かってしまうのは、基本的に資産家の高齢男性です。
それも後期高齢者に該当するような年齢の方。妻を亡くし、子供たちとも疎遠になって一人寂しく過ごしている男性がターゲットになりやすいのです。

後妻業の手口とは?

後妻業が利用する遺言書

後妻業の手口は、非常に手が込んでいます。
まず、ターゲットになる資産家の高齢男性に自然と接触し、カップルとなります。
その後、男性の家に入ったり近所の方と接したりして、内縁の妻、もしくは新しい妻であることを周りにアピールします。

そして準備が整ったら、男性に公正証書遺言を書かせ、遺産を全額自分に譲るように仕向けるのです。
遺言を書かせた後は男性が亡くなるのを待ち、いざ亡くなったら遺言を盾に遺産を相続します。
後妻業の女性が殺人などの手を下す可能性は限りなく低いですが、高齢で持病持ちの男性や80~90代の男性がターゲットのため、目的を達成することができるというカラクリです。

結婚詐欺と似ていますが、結婚詐欺は結婚が成立する前に逃げ出してしまうのに対し、後妻業は結婚や内縁の妻になるところまで進むのが大きな違いです。

後妻業は存在する!?

遺産目当てに資産家男性に近づく女性

さて、この後妻業ですが…残念ながら、存在します。
さすがにドラマや映画のような犯罪まがいのものは少ないですが、遺産目当てに高齢男性に近づく女性がいるのは事実です。

小説の「後妻業」も、作者が知り合いから聞いた実話をもとに作られたストーリーといわれています。
資産はあるものの、妻とは別れ、子供たちも家に寄り付かないなど、孤独に悩む高齢男性はたくさんいます。
そういった方は人のぬくもりに飢えており、言い寄ってくる女性にうっかり騙されてしまうのです。

遺産にしても、自分を構ってくれない子供より優しくしてくれる後妻業の女に残したいと思ってしまうのが人情。
公正証書遺言は「本人の意識や判断能力がしっかりしている状態で作成するもの」のため、公正証書遺言を書かせた時点でターゲットの男性は後妻業の女性に入れ込んでしまっており、子供たちの言うことを聞かない状態になっています。
核家族化が進み、親族間での交流が少なくなった現代ならではの問題と言えるでしょう。

結婚相談所が後妻業に使われてしまう!?

実は、後妻業の女性にとって、結婚相談所はとても活動しやすいところです。
結婚相談所は登録の際に年齢や資産、住所を明らかにする必要があるうえ、そのデータは公的書類に基づいているため、信頼性が高くなります。

つまりターゲットを探すのに非常に効率的なのです。
しかも、後妻業の場合は遺産を相続するために結婚するケースも多いため、結婚相談所側は見抜きにくくなってしまっています。
80代と20代など、明らかに違和感のあるカップルだったとしても、本当にお相手として見初めているのか、後妻業なのか、結婚相談所では判断のしようがありません。
そのため、残念ながら「後妻業の可能性はある」と言わざるを得ないのです。

後妻業のターゲットは「高齢男性」

後妻業に狙われる高齢男性

ここまで読んで、不安になった男性も多いのではないでしょうか。でも、安心してください。
このページを見ている男性であれば、ほぼ確実に後妻業には引っ掛かりません。
なぜなら、後妻業が狙うのは資産を持つ高齢の男性、それも80代や90代といった後期高齢者だからです。

最初に説明した通り、後妻業の女性が狙うのは「資産家の遺産」です。
つまり「近々相続が発生し、遺産が手に入ると思われる年齢」の人でなければ、そもそもターゲットになりません。

若い男性や働き盛りの男性は最初から対象外なのです。後妻業に結婚相談所が活用されてしまう可能性はあるものの、結婚相談所に登録しているボリュームゾーンである30代~50代の男性にとって、後妻業は別世界の話だと思っていただいて大丈夫です。

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